健康的に暮らせる注文住宅を建築する際の注意点
注文住宅は、建築基準法が改正された1971年の昭和時代後期から断熱性能が重要視される様になり、その後の1981年と2000年の建築基準法改定は十勝沖地震や阪神・淡路大震災に対応した耐震対策でした。日本では、高多湿な気候に合わせて敢えて隙間風が入る住宅が建てられて来ましたが、隙間風が適度に住宅内の余分な湿度を排出する事でカビやシロアリの発生を抑制してきました・現在の木造住宅は、極寒で乾燥した大地が広がる北米から輸入されたツーバイフォー工法が耐震性が高く機密性が高いとして人気を博しましたが、湿度が高い日本では機密性の高さがカビの発生リスクを高め室内に発生したカビの胞子を吸い込んだ乳幼児や高齢者を中心に気管支喘息やアトピー性皮膚炎などを発症していると問題になりました。注文住宅は、冬暖かく夏涼しい快適性能の追求で高機密高断熱の住宅が好まれており、現在ではネット・ゼロ・エネルギー・ハウスZEHが義務化された事で更に高機密高断熱の住宅が建築されています。高機密高断熱の住宅は、外気温と室温の差が必然的に大きくなり、外部に面した壁や水回りの壁の内部では結露が発生してしまう事が多く、断熱材として一般的に使用されているグラスウールは結露で生じた水分を吸収してしまう一方で吸収した水分を蒸散する事が出来ず重くなったグラスウールが壁内の下部に落ちてカビを発生させるので危険です。
カビは、胞子をはなち乳幼児や高齢者を中心に気管支喘息やアトピー性皮膚炎などを発症させ、多分に水分を含んだグラスウールは躯体を腐敗させてしまいます。その為、注文住宅を購入する際には、風通しを考慮した間取りに加えて、結露に強い断熱材を選択する必要があります。